> ビジネス書の書評 > 「無駄のすすめ」人生は、一見、余計なこと、無駄なことを、どれだけやるかだ。(千場弓子)

「無駄のすすめ」人生は、一見、余計なこと、無駄なことを、どれだけやるかだ。(千場弓子)

<引用>

千場弓子 『楽しくなければ仕事じゃない』(東洋経済新報社 2019年)

「実はわたし、「断捨離」が好きでない。正確に言えば、興味がない。・・無駄なものを一切持たない、なんて、えーっ?つまんなーい!あれも無駄、これも無駄、とやっていたら、最後にいちばん無駄な存在は自分だ、ってことにならないか?生きることそのものが無駄な行為にならないか?・・・回り道こそが人生じゃないか?・・人生は、結果でなくて、プロセスだから。・・人生は、生きていることそのものが目的のはず。」

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<考察>

仕事の効率、生産性、コスパを考えることは、大事です。

コスト意識が低いまま、無駄を見過ごして、せっかくの成果を次なる投資に回さず、現状の改善に取り組まない姿勢はよくないです。ただし、リターンが直ぐにあらわれないこともあるし、焦って何事にもケチケチすることを優先していては、新たな発見やご縁も、目の前を過ぎ去ってしまいかねません。効率重視で、いつも同じ行動や仕事の仕方に固執せずに、ときには、アトランダムに無作為に、行動ルールを変えることがいいともいわれます。また、深く追求したい衝動にかられたら、コストを無視して、懸命に没頭する仕事も、いずれ成果につながる期待がもてます。

いつも無駄ばかりではダメですが、出会いや想定外のチャンスを手にするには、積極的な「無駄のすすめ」も大切にしたいと思います。