> 生きがい・働きがい > 「仕事」は「自分」をつくり、そして「仕事」は「自分」を社会の中に位置づけるために欠かせない「メディア」である。(西村佳哲)

「仕事」は「自分」をつくり、そして「仕事」は「自分」を社会の中に位置づけるために欠かせない「メディア」である。(西村佳哲)

<引用>

西村 佳哲「自分の仕事をつくる」(晶文社 2003年)

「働き方研究家」を自称する著者が、さまざまな仕事の達人を訪ね回り、働き方を考え直すための普遍性を探求しています。著者は、いいモノをつくっている人は、「働き方」からして違うはずとの仮説を考えた。調べてみると、彼らのモノづくりのセンスは、まず「働き方」を形づくることにあった

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<考察>

完成度の高い仕事は、何が違うのか?

疑問への回答をもとめて、著者が仕事の達人を訪ねて確認できたことは、「観察力」が大事だということでした。完成度の高い仕事をする人は、物事に対する観察力を高めて、解像度を上げる工夫をしている。仕事を構成する物事に対する関心の高さや感受性の豊かさが、観察する視点を明快にして理解度を深め、結果としてのアウトプットの質を決定づけている。

たとえ、どんな請負の仕事でも、それを自分自身の仕事して行い、決して他人事にしない。誰の代わりでもなく「自分の仕事」にする。やらされ仕事でなく、自分にとって嘘のない仕事にしていく。こうして、一つひとつの仕事と向き合う「姿勢」が「仕事」をつくり、その「仕事」が「自分」をつくり、「自分」を社会の中に位置づけ上で欠かせない「メディア」に「仕事」がなってくれるのです。