トマトにねえ いくら肥料をやったってさ メロンにはならねんだなあ(相田みつを)
<引用>
相田みつを「にんげんだもの」(角川文庫 2011年)
「トマトにねえ いくら肥料をやったってさ メロンにはならねんだなあ
トマトとね メロンをね いくら比べたって しょうがねんだなあ
トマトより メロンのほうが高級だ なんて思っているのは 人間だけだね
それもね 欲のふかい人間だけだな
トマトもね メロンもね 当事者同士は 比べも競争もしてねんだな
トマトはトマトのいのちを 精一杯生きているだけ
メロンはメロンのいのちを いのちいっぱいに 生きているだけ」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
<考察>
上手に単純化されて語られると納得してしまい、本当は複雑な世の中であっても、温かく人生を、人を信じられる気がしてくるようです。