> ビジネス心理学 > 「真面目にやっているのに、報われない・・・」と、世界で一番感じやすいのが日本人なのです。(脳科学者 中野信子)

「真面目にやっているのに、報われない・・・」と、世界で一番感じやすいのが日本人なのです。(脳科学者 中野信子)

<引用>

脳科学者 中野信子「努力不要論」(フォレスト出版 2014年)

「日本人の持っている脳は、他国の人と比べて特徴的だということが、脳科学の調査でわかっています。・・・日本人は、世界で最もセロトニンサポーターが少ないのです。・・・この脳を持っていると、勤勉で自分の利益より人に与えることを好み、真面目で誠実、危険よりも安定した生活を志向しがちです。・・・でも、誠実である一方で、不公平をとても感じやすいことが実験でわかっています。」

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<考察>

誠実であることを自ら課している脳の特徴のため、日本人は不満がたまりやすいようです。

本書は、「真面目にがんばっているのに、なぜか報われない」という感じを日本人が持ちやすいのは、脳の構造に起因すると指摘します。実際の状況を冷静に観察すれば、それなりに恵まれているのに、成長をもとめて上ばかりをみて、誰かとくらべて不条理を感じてしまうのは、日本人特有の脳にあるそうです。

他人の幸せや才能に嫉妬しがちな日本人のマイナス面については、たとえば、「アンダードッグ効果」を活用してみることも有効なようです。これは、自ら同情の余地のある何か弱点を提示することで、相手は溜飲をさげて応援してくれるようになる効果です。

「リーダーは完璧じゃだめなんです。」

仕事がすごくできても、お酒がだめとか、恋愛がまったくだめとか、「」が大事で、周りが支えてあげなくてはと思わせてこそ、真のリーダーともいえると、興味深い指摘をされています。