> 会計思考 > バランスシートは、単に結果としてできたものでなくて、社長の意志で作り上げられたものだ。(北岡修一)

バランスシートは、単に結果としてできたものでなくて、社長の意志で作り上げられたものだ。(北岡修一)

<引用>

北岡修一 『ここまでできる儲かる会計』(日本能率協会マネジメントセンター 2006年)

「バランスシートは、事業経営のすべての結果を、簡潔に一覧であらわすものです。経営の結果は、数字です。当然、社長の評価も、バランスシートの数字で評価されます。社長の力量が、如実にあらわれているからです。在庫が多すぎるのも、含み損を抱えた固定資産があるのも、すべて社長の考え方しだいです。つまり、実は、バランスシートは、社長の考え一つで、いかようにも姿を変えてしまうものです。

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<考察>

決算書は、主にバランスシート(貸借対照表)と損益計算書から出来ています。このバランスシートは、社長が積極的にやってきたことも、やらなかったことも、正直に数字でしめします。利益も、よく見るとバランスシートに蓄積されていて分かるしくみです。投資と回収という企業活動のこれまでの結果がバランスシートに反映されていきますので、企業を存続させるためには、バランスシートを良くしていかなければなりません。売上が上がった利益が上がったと、一喜一憂することも必要ですが、その裏付けとなる資金の手当てと、投資と回収の状態をあらわすバランスシートを、社長自らが健全な意志で作り上げていく姿勢こそ、事業の繁栄につながっていくことでしょう。