> 経営哲学 > 学ぶ心。謙虚に素直に、すべてに学びたい。(松下幸之助)

学ぶ心。謙虚に素直に、すべてに学びたい。(松下幸之助)

<引用>

(p.216) 松下幸之助 『道をひらく』 (PHP研究所 1968年)

「自分ひとりの頭で考え、自分ひとりの知恵で生みだしたと思っていても、本当はすべてこれ他から教わったもの。教わらずして、学ばずして、人は何一つ考えられるものではない。幼児は親から、生徒は先生から、後輩は先輩から。そうした今までの数多くの学びの上に立ってこそ、自分の考えがある。」

「謙虚に素直に、すべてに学びたい。学ぶ心が、繫栄へのまず第一歩。」

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<考察>

人は、年齢をいくら重ねても、ずっと未完成です。

いろいろ知っているし、さまざまな体験してきたから、完成に近づいて大体のことは分かっているというのは、驕りのようです。時代は変化していくから、いつまでも「素直」に「謙虚」に学びつづけ、成長していく人でありたいと思います。

経営も同じで、何十年と実践してきて成果も得られてきたから、もう充分学んだと思った瞬間から、繁栄の道から外れます。

「素直さ」は、偏らない心構えであって、こうあるべきという原則論を思い込んでしまうと柔軟性や感受性が失われます。自分のやり方や成功体験に捉われずに、誰の意見や指摘にも壁をつくらず受け入れる、「素直であれ」と自らに問い聞かせながらする行動を日頃から実践したいものです。「謙虚さ」は、自分よりも若い年代の人の意見や、同輩や年長の方の指摘、そうした貴重なさまざまな知見を有難く聞き入れることにあります。奢らず威張らず、いつも上機嫌でいると、有用な情報が集まってきます。