> 生きがい・働きがい > 仕事が好きじゃなくても、まったく問題ない。「やらないよりやったほうがマシ」くらいが、続けていくにはちょうどいい。(精神科医 中村恒子)

仕事が好きじゃなくても、まったく問題ない。「やらないよりやったほうがマシ」くらいが、続けていくにはちょうどいい。(精神科医 中村恒子)

<引用>

精神科医 中村恒子「心に折り合いをつけて うまくやる習慣」(すばる舎 2018年)

「精神科の勤務医として88才になるまで、ずっと週6日のフルタイムで働いてきたので、今までたっくさんの人から「先生は、よっぽど仕事が好きなんですねぇ」と尋ねられてきました。・・・でも私は、一度も「仕事が大好きや」と答えたことはありません・・・「大嫌い」ではありませんが、「大好き」でもない。「好きか嫌いか」と言われれば、「好きなほう・・かな?」。「やらないよりは、やるほうがマシかな?」それくらいのモチベーションが、仕事を無理なく続けるコツやと思います。」

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<考察>

「仕事は好きでなくてはいけない」「楽しくやらなくてはいけない」と真面目に考える人はいるようですが、そんな必要はまったくないと著者は語ります。

88才まで現役の勤務医として、ずっと働いてきた経験から、いろんな患者さんの悩みを聞いてきた精神科医の立場から、仕事に過剰に期待しない方がいいよ、と指摘されます。

めんどうでイヤなことも「まあ、ときどきそういうことも起こるやろ」と大らかに考えて、仕事に、ふと嬉しいことや喜びがときどき味わえれば、それで十分。そもそも、仕事の好き嫌いなんてちょっとしたこと、仕事上の人間関係のほうが、よっぽど大事。著者の経験上、仕事が嫌いになる原因のほとんどは、人間関係だと主張されます。

快適で気持ちいい人間関係をつくるには、まず相手に丁寧に都合を尋ねること。年齢差、肩書きなんて関係ありません。「相手の都合を大切にすると、そしたら、自分の都合も大切にしてもらえる。」そして、相手に対してできるだけ不満をもたないことが肝心なようです。仕事にも仕事の関係者にも、あたりまえと思うことなく感謝して、それ以上の望みに捉われない。お互いを尊重し合えおうと、心に折り合いをつけて接することが大事だと思います。