> 成功と幸福 > 人生は、「考え方」によって形づくられる。(稲盛和夫)

人生は、「考え方」によって形づくられる。(稲盛和夫)

<引用>

稲盛和夫『考え方 人生・仕事の結果が変わる』(大和書房 2017年)
「もともと、生まれながらに立派な人格を持った人はいません。大切なのは、「こういう自分でありたい」と思って一生懸命に努力しつづければ、かならず人間は成長するものです。」

「幸せかどうかは、人の心の状態によって決まってくるものであり、「こういう条件を満たせば幸せだ」という普遍的な基準はないはずです。ガツガツと欲を募らせ、怒りにまかせて、不平不満をならべて生きるのでなく、「足る」を知り、日々に感謝する心の豊かさをはぐくむと、人生は真に豊かで、幸せなものとなっていくことでしょう。」

「ほとんどの人は、心の大切さに気づかず、心を立派にしようなどということに関心を持たないようです。よい心を開花させるには、反省をつうじて、心を管理していくことが大切ですね。」

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<考察>

人生や仕事の成果には、才能、努力、情熱、訓練など、多くの要因がかかわってきます。

人によって何が重要かの見解が異なりますが、稲盛氏は一貫して「考え方」を重視しています。

プラスの肯定的な「考え方」であれば、プラスの成果が得られる可能性はあるけれども、マイナスの否定的な「考え方」で取り組むと、いくら才能や情熱を持ち合わせている人であっても、望ましい結果が得られない。才能や情熱には、マイナスは無いけれども、「考え方」にはマイナスがあるから、他の要因すべてと掛け合わされて全体の成果が、マイナスになってしまう恐ろしさを知っておくべきだと主張されています。

この「考え方」自体は、先天的なものでなく、自らの能動的な経験や行動をつうじて、後天的に生成発展させることができるとしています。生まれ持った能力や才能と違い、初めから「考え方」がしっかりしている人はいないのだから、未熟な自身を反省しながら、魅力ある人に改善していこうと、懸命に取り組みなさいと勇気づけてくれます。