> ビジネス心理学 > ネガティブとポジティブは、常に表裏一体です。人は、ネガティブな感情を否定すると、裏側にあるポジティブな感情までも感じれなくなるのです。(小倉広)

ネガティブとポジティブは、常に表裏一体です。人は、ネガティブな感情を否定すると、裏側にあるポジティブな感情までも感じれなくなるのです。(小倉広)

<引用>

小倉広 『コーチングよりも大切な カウンセリングの技術』(日経BP 2021年)

「ネガティブな気持ちと表裏一体であるポジティブな感情を一つひとつ丹念にすくい上げ、見える形にすることで、自分を否定することがないことに気づき、自分を肯定できるようになり、そして同時に、相手も肯定できるようになりました。」

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<考察>

著者は、相手に対して、じっくり、たっぷりと「共感」し「受容」することの大切さを語ります。

相手に対して、助言や質問をするより前に、まずは「共感」と「受容」をする必要があるようです。すると不思議なことに、相手は、自分でも気づいていなかった自分の信念や価値観に気づいて、自分を再発見することが起きます。こうあるべきと思っている自分と、実際の経験してきた自己像が重なり合って、心の健全さがもたらされることがあります。奥底にあった自分と出会うことで、これまで繰り返されてきた問題や悩みがなくても大丈夫だということが分かってくるようです。

ポジティブな感情や気持ちが裏返って、ネガティブな感情が表れていることは悪いことでなく、自分を受け入れてくれたことを通して、本来のポジティブな自分が取り戻せてくるのです。