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あらゆる商品は、必ず陳腐化する。(セオドア・レビット)

<引用>

セオドア・レビット 『アーケティングの近視眼』(ハーバード・ビジネス・レビュー 1960年)

「商品は、放置すると必ず陳腐化する。この原因は、市場の衰退ではない。これは、経営のあやまり。「市場が衰退しているので、厳しいです」という理由も、単なるマーケティング努力の不足であって、要は市場への責任転嫁といえるでしょう。」

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<考察>

陳腐化しない商品やサービスはありません。いずれ、どんな目新しい商品やサービスであっても、時代や技術の進歩によって、ありきたりのどこにでもあるような陳腐化に陥ります。

ただし、放置することなく常に磨きをかけて工夫や改善をすることによって、商品やサービスの寿命が延びたり、再ブレークを生むことも現実にあります。その場合には、売り手側のニーズでなくて、買い手側のニーズを出発点にするといいようです。これは、俗にいわれる販売でなくて、マーケティングが、企業に必要だという理由です。業界や社会がよくないからと逃げずに、「たとえば、クリーニング店であれば、「クリーニング業」と製品中心で考えず、「衣料再生業」と顧客中心で考えればいい」ですね。たしかに、必要性という「ニーズ」でなく、こんなものがあったら面白いはずという「ウォンツ」を洞察してみるのも大切です。

教訓として、どんなに素晴らしい商品であっても、陳腐化を避けれないという前提を謙虚に受け止めて、つねに変化をもとめる行動力によって、ビジネスを改良していく必要があると思います。